瀬戸内国際芸術祭2019-『大島』(ハンセン病療養施設がある島)でアート巡りで知っておきたい6のこと

3年に一度開催の瀬戸内国際芸術祭2019の会場の1つである、ハンセン病療養施設がある香川県高松市の離島、大島のアート巡り(夏会期)に行ってきました。

香川県にある大島は、風光明媚な島ですが、ハンセン病療養施設しかありません。

そのため、他の瀬戸芸会場の島とはかなり違った雰囲気ですが、前回の瀬戸芸(2016年)で行って良かったので、今回も行くことにしました。

ハンセン病隔離政策については、ニュース等で聞く程度で、ハンセン病とは?隔離政策の実態とは?詳細は何も知りませんでしたが、今回大島でアートを手掛けたアーティストの方に偶然お会いして、ハンセン病の方についてのお話を聞くことができました。

この旅で、島の景色と一緒にアート作品を楽しむと同時に、ハンセン病隔離政策で苦しんできた方の歴史を知るきっかけとなりました。

それでは、ハンセン病療養施設である大島青松園から、行き方、アートの巡り方まで、書いていきたいと思います。

大島青松園とは

1909(明治42年)年、国の政策により、四国・中国のハンセン病患者を収容するための施設が大島につくられました。全国に13ある施設の1つで、今年で開所110周年です。

らい予防法は1996年に廃止されましたが、2000人を超える方が大島で亡くなり、島内の納骨堂に遺骨が納められています。

現在の入所者は53名(2019年7月現在)で、皆高齢だそうです。ハンセン病は全員完治しておりますので、現在は療養所となっています。

行き方

高松港の③番乗り場から、大島行の船が出ます。なんと無料ですので、船のチケットを買う必要はありません。

いきなり③番乗り場に行って並べばOKです。

余談ですが、前回(2016年)の瀬戸芸開催時は、官有船に一般人が乗れず、瀬戸芸案内所での申込み制で、小さな屋根のない漁船で向かいました。それも風に吹かれて気持ちよかったです。

桟橋入り口はこんな感じ。

一番奥左側が大島行きの船乗り場です。

30分前ぐらいから並び始めますので、早めに並びましょう。大島では気軽に飲食物が買えない(カフェの営業が限られている)ので、必ず飲み物は持参しましょう。*ゴミは持ち帰りましょう。

船の時刻表ー2019年

高松港→大島(所要30分)

9:10、11:15、14:05、15:45、17:10

大島→高松港(所要30分)

8:00、10:30、13:25、15:00、16:30

大島→男木島 (所要15分)※土日祝、8/13~16のみ(10/22を除く)

11:30、13:55

男木島→大島 (所要13分)※土日祝、8/13~16のみ(10/22を除く)

11:15、13:40

※大島-男木島間は有料です:大人1000円 小人500円

「せいしょう」が到着しました。官有船なので、小さいけどしっかりとした造りです。所要時間は30分です。

船のどこに座るのがオススメか。

2階と1階に客室がありますが、ズバリ2階の左側の窓側がオススメです!

何故かといえば、左側に女木島と男木島が近くに見え、特に女木島は真横から見ると、正に女性の体の形に見えるのです。

1階でもいいんじゃないの?と思うことでしょう。しかし1階の客室は↓の写真のように、座ったら窓の位置が高すぎて、見える景色は空だけなのです。

2階の座席はかなり少ないので、景色が見たい方は、30分前に桟橋で並ぶことをオススメします!

アートを巡る所要時間はどれぐらい?

2時間~3時間です。

私は2時間の滞在でしたが、ほぼすべてのアート作品を見て回ることができました。

でも景色が素敵だし、もっとゆっくりしてカフェも行きたかったので、3時間みておけば良かったと思いました。

オススメのコースは?

1、こえび隊(瀬戸芸ボランティアさん)の大島案内ツアーに参加(所要30分)

2、アート⑧:島最北にあるリングワンデルングの道

3、リングワンデルングから戻ったところの近い長屋から、つまりアート番号⑦、⑥、⑤、④、③、②、①と遡って回る。

4、最後に社会交流会館内にあるカフェシヨルにあるアート見学。

ざっと回って所要2時間。ゆっくりして3時間といったところです。

こえび隊の大島ツアー

初めての方は是非こえび隊(瀬戸芸ボランティアさん)の大島案内ツアーに参加してください。所要30分で島の歴史や納骨堂や宗教施設を回って、アートエリアまで案内してくれます。(無料)

  1. スタート時間 10:00、12:00、14:40(船の到着時間に合わせている) 1日3回(会期中毎日実施)
  2. 集合場所 社会交流会館入口 (行き方)下船して左に行き、大島案内所(ボランティアさんがいる)を右にいったところ。

入り口はコチラ↓

よってんまいとは、香川県の方言で寄ってきなーという意味です。

こえび隊の方は、マイクで説明してくださいます。

こんな景色を見ながら歩きだします。

納骨堂。

解剖台。2010年開催の瀬戸芸開催時に、西海岸で引き揚げられました。

入所者にとっては思い出したくないものですが、話し合って、展示することにしたそうです。当時入所するときに、解剖の承諾書への署名が求められたことがあったそう。

ここでこえび隊のツアーは終了となります。島最北にあるアート作品:リングワンデルングの道へ行くためには、入山届のため氏名等を記載し、番号札を受け取り、出発します。入り口はコチラ↓

ここから山道(獣道)になります。大人の足で15〜20分で1周できます。

途中所々に、隔離政策があった頃の入所者の悲痛な思いが書かれた看板や、不思議なアートがさりげなく茂みにあります。

アートはネタバレしないよう、写真は載せないので、どんなアートか探してみてください。ヒント:潮騒トレイルのあたりが要注意。

この山道は、かつて島外に行けない若い患者さんが作って、散歩していたそうです。

そんな思いに馳せて歩いてみるのもいいかもしれません。

大島から一番近い香川県の庵治町の半島に泳いだり、漁船の方に協力してもらって脱走する人もいたそう。

だから、入所者は船を持つことは許されなかったそう。

途中、山道から海が見えました。

下山したら、入山する際にもらった番号札を返してから、昔の入所者が住んでいた長屋を利用したアートが連なっているので、見ていきます。

元ハンセン病患者のための、写真を撮る補助具が展示してあるアートです。

ここで、偶然アーティストの方にお会いして、ハンセン病元患者の方についてお話を聞くことができました。

ハンセン病の元患者で、写真を撮っている方がいらっしゃいます。手や足の感覚がない方が多く、写真を撮る際には、片目で被写体を見て、もう一方の目でシャッターボタンを見ながら、残ってる指の根本で押しているそうです。

ハンセン病のらい菌は、体の末端の冷たいところ(手足)に広がりやすく、末梢神経をもなくなってしまいます。

そのため、目が見えずらい方が多く、手足の感覚もないため、唇や舌で点字を読んだり、靴下も唇で履いたりするそうです。そして、熱湯に手を入れても熱さを感じないため、やけどをしてしまう方もいらっしゃるそうです。

そんな不自由な生活をされていたとは知らず、ただただ驚きました。

アートは、ハンセン病の方がかつて住んでいた長屋を利用しています。この写真はアート会場になっていない元の状態です。一部屋に洗面所はそれぞれついています。

数秒に一回、人魚が涙を流します。よく見てくださいね。コロンとおはじきが落ちるしくみです。

2019新作の便器のアート。この長屋では、16歳から隔離されてきた入所者の苦しみを、アートでわかり安く展示しています。かつては、ハンセン病の入所者の数に対して職員の数が少なく、症状が軽い方が重い方の看病や世話をさせられ、生活に必要なことは全て自分たちでしなければならなかったそうです。便器の数も足りなかったため、自分たちで作ったそうです。

職員の方は防護服を着ていて、物を渡す際にはピンセットを使っていました。

また、元ハンセン病患者の方は、仮の名で生きてこられたそうです。子供をもうけることも許されませんでした。

人権がない、恐ろしい状況に胸が詰まります。

特に持っていくものは?

  1. 飲み物 お店は「カフェ・シヨル」土日祝の10:30~15:00(LO14:30)のみ。食事は大島に行く前に、済ませておきましょう。
  2. 歩きやすい靴(リングワンデルングの山道を行く場合は、滑りやすく、足元が悪いので、ヒールでは難しいです)

感想

大島は山歩き、海の景色、ちょっとシュールなアート、くすっと笑えるアート、元ハンセン病患者の実態を知ることができるアートなど、いろんな体験、楽しみ方ができるところでした。

船代がかからず無料で来られ、景色も素晴らしいところなので、お子様連れの方もオススメです。

アートは、動くしかけがあって、こどもも楽しめるものもあります。

是非多くの方に行ってもらいたいです。

以上、大島についてでした!





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