瀬戸内国際芸術祭2022-『本島』は猫とアートの島。行き方、アートの巡り方、ランチなど紹介します

3年に一度開催の瀬戸内国際芸術祭の会場の1つである、香川県の西の方にある丸亀市の離島、本島のアート巡り(秋会期のみ開催)について、書いていきたいと思います。

本島は、香川県の丸亀駅から徒歩10分弱の丸亀港から、船で35分のところにあります。昔は塩飽水軍の拠点であり、中世から江戸中期にかけて海運業で全国的に活躍し、それによって多くの富を島にもららしました。その繁栄ぶりが今も残っており、笠島の古いまち並(国の重要伝統的建造物群保存地区)に、豪邸が残っていたり、立派な神社が多いのです。

また、猫島としても有名で、いろんなところで猫ちゃんたちに遭遇しました。瀬戸内国際芸術祭終了後でも、猫好きの方には是非おすすめしたい島です。

船の行きも帰りも、係の人たちが大きな旗を振ってお見送りしてくれ、西の島は人が温かいです。

※香川県の西の方の島(粟島・高見島・伊吹島・本島)は、秋会期(2022/9/29~11/6)のみの開催となっています。

それでは本島について、行き方、回り方、ランチなど紹介していきたいと思います。

瀬戸内国際芸術祭の開催期間・時間

期間:2022年9月29日(木)~11月6日(日)
鑑賞可能時間:9:30~16:30
休日:無休

本島を巡る所要時間は?高見島・粟島との掛け持ちも可。

アートと本島の見どころを巡って(+猫ストップ数か所)、ランチを食べて4~5時間ぐらいです。アートだけ巡るのであれば、2~3時間です。

瀬戸内国際芸術祭開催中は、本島➞高見島➞粟島へ行く船も出ていますので、1日で本島&高見島または、本島&粟島、めちゃくちゃ急いで本島➞高見島➞粟島の3島も行けなくはないです。

1日で2~3島行く場合には、まず本島から行った方が良いです。理由は、本島ではレンタサイクルが必須ですが、午前の便で行かないとレンタサイクルがなくなってしまう可能性があるからです。他の高見島・粟島は徒歩で回れます。

本島への行き方

丸亀市にある、丸亀港から船で35分で本島へ到着します。丸亀港9:00発の船に乗ると、瀬戸芸開始時間にちょうどよいので、その船に乗る前提で説明いたします。船乗り場までは、電車か車で行く方法があります。

また、本島は岡山県と香川県の間にありますので、岡山県の児島からも船が出ています。(所要30分)

船のタイムテーブルはコチラ

丸亀港への電車での行き方

高松駅からJR予讃線・普通列車に乗り、丸亀駅まで所要40分で到着します。丸亀駅の改札を出て、左側の出口から出て徒歩約約10分弱で丸亀港に到着します。

丸亀港フェリーターミナルで船のチケットを買います。本島だけ行く人は、往復購入し、高見島や粟島への行く人は、片道分を購入してください。

建物内には、トイレもあり、ここで本島のパンフレットや本島飲食店マップをもらっておくと、重宝します。

丸亀港への車での行き方

高速道路利用の場合で、高松方面から行く場合には、坂出でインターを降り、愛媛方面から行く場合には、善通寺でインターを降りてください。

瀬戸内国際芸術祭用の無料駐車場がフェリーターミナル横(少し)と、フェリーターミナルの内海の北側にある、香川県漁連丸亀冷蔵工場の隣の敷地(海寄りの↓地図だと下側)にも、90台程の無料駐車場があります。そこからは、徒歩10分弱です。

もしくは、JR丸亀駅地下の巨大な駐車場があり、そちらは1日数百円です。

本島行き船の乗船時の注意点

船の乗り場は、丸亀フェリーターミナルの建物を出て、右へ建物に沿って海側へ行ったところです。

ここで並ぶことになり、10分前ぐらいから乗船開始でした。客室は、1階(階段奥から入る)に少し、2階にメインルーム、3階はオープンデッキで椅子はありません。

穴場は、1階です。みんな2階に向けて階段を上りますので、気づいていない方が多く、意外に座れます。景色も見やすいです。2階席 窓の横にはデッキ通路があり、景色が少し見にくいです。

2階にはトイレ、自販機があります。

レンタサイクルを借りる場合や、バスに乗る場合には、本島到着7分前には1階の降り口に行ってください。ここで降りるのが遅くなると、レンタサイクルを借りるのに順番が遅くなり、かなり時間がかかってしまうし、バスにも乗り切れなくなるので、要注意です。

ちなみに船の右側からは、瀬戸大橋が見えます。

本島内での移動手段は?

アートがある笠島地区は港から離れているので、雨でなければ、レンタサイクルが一番便利です。(普通自転車1日500円 電動自転車1日1500円 7:00-17:50 予約不可)坂は少ないので、電動自転車もありますが、普通のでOKです。借りる場所は、船を降りて左手の「本島汽船待合所」です。9:00の船に乗っていれば、ほとんどの人が借りれるだけの自転車はありました。

雨天の際やレンタサイクルがなくなった場合には、瀬戸内国際芸術祭シャトルバス(1回200円、1日券500円)や本島コミュニティバス(1回200円、1日500円)を利用すると良いです。乗り場は、船を降りて、右斜め前です。

アートを見ていくには、瀬戸内国際芸術祭シャトルバスの方が、アートに合わせて停留所を作っているので便利です。バスの時刻表は、琴参バスHPを参照してください。琴参バスHP

バスに乗る場合には、一番遠いアートがある「笠島北」で降り、アート(水の下の空)を鑑賞後、7分後に折り返してくるバスに乗って、「笠島」まで行くとスムーズです。アート入口では、鑑賞パスポートチェックするため、行列は必至であるため、バスでは、降り口にいると良いです。但しバスを逃しても、笠島まで歩けない距離ではないです。

アートの回り方

レンタサイクルを借りた人やバスを利用する人は、まず遠い方の笠島の方へ行く人が多いので、レンタサイクルを借りた場合には、あえて泊港近く(港を左へ行く)から見ていくと空いています。良かった作品を中心にご紹介します。

 

漆喰・鏝絵かんばんプロジェクト/村尾かずこ

島の人から聞いた言い伝えや、島の祭りなどを丸い絵看板にして、民家やお店に数か所設置してあります。

宝探しのように、路地を歩いていると発見でき、全て違う絵なので、見つけるのが楽しかったです。

アートを探していたら、民家の屋根の上にアート?

と思いきや、微動だにしないけど、生きている猫ちゃんでした(笑)ほかの人も「あれ、アート?」と勘違いしていました(笑)その他、意外なところにたくさん猫ちゃんがいるので、面白かったです。

なんか、視線を感じると思ったら。軽トラの荷台にも。

咸臨の家/眞壁陸二

採光と、水の反射を利用した素敵な作品でした。

 

産屋から、殯屋から/古郡弘

バス停は甲生口ですが、上記の、「恋の道」から歩いて行けます。生と死のインパクトのある作品でした。

手前の細い道は産道で、奥にある部屋は子宮でしょうか。夜に見たら怖いかも?

本島は高見島と同じく、両墓制習俗があり、人が亡くなると、土葬と拝むお墓の2つを作るそうです。恐らく、泊港から笠島へ行く笠島手間にある、09齊藤正×続・塩飽大工衆というアートの横にあるお墓がそうなんだと思います。手前はごろごろとした石や棺の石っぽいものがあり、奥にはよくある拝む墓石が並んでいました。島ならではですね。

水の下の空/アレクサンドル・ポノマリョフ(ロシア)

港から一番遠いところにあるアートです。(バス停は笠島北)

空と海と瀬戸大橋が見える場所にあり、船の下に鏡のような反射板が置いてあり、空や雲が写ります。船は3つあり、見ごたえがありました。瀬戸内国際芸術祭ならではの作品です。

本島のアート以外の見どころ

本島には、アート以外にも見どころがありますので、ご紹介します。

笠島の古いまち並(国の重要伝統的建造物群保存地区)

古い美しいまち並みが残っていて、昔の豪邸も一般公開しています。

吉田邸が一般公開しており、300円で入ることができます。子孫の方が室内丁寧に説明してくれます。

なんと、こちらのお宅には、「なんでも鑑定団」で1500万円と鑑定された伊藤若冲(1716〜1800年)の墨画や、有名な日本画家の絵がいくつかありました。さすがに、1500万円の絵を公開することができず、複製になるそうですが。

あと、驚きは陶磁器でできたトイレです。スリッパまで陶磁器!

吉田邸は、築百年ですが、とても綺麗な状態で残っており、塩飽大工意匠の素晴らしいお家でした。瀬戸内国際芸術祭期間中は毎日入れますが、期間外では予約があれば入れるそうです。

古いまち並みのメイン通りには、「マッチョ通り」と書いてあって、どこがマッチョ?と思い、吉田邸の方に聞いてみたら、「町屋どおり」を早口で何回も言うと、「まっちょどおり」となるということでした。なはは。

瀬戸大橋が見れる

島の東海岸からは瀬戸大橋が近くに見え、岡山の児島(観覧車が見える方)や、香川県の丸亀の両方が見えます。

長徳寺のモッコク(樹齢450年の巨木)

笠島から泊港へ戻る途中で、案内板があったので、寄ってみました。1つの幹から、40数本の枝が四方に広がる珍しい巨木です。

巨大な盆栽みたいな、お手入れされた見事な木でした。

猫がいっぱい

島のいたるところで、猫ちゃんたちがのんびりしています。島猫は人間を怖がらないので、可愛いです。

本島でのランチ

本島スタンド

港近くの、海が見えるカフェです。港から少し左へ歩いたところです。メニューは本日のカレーやフィッシュサンドがありました。

お店の家具は、デンマークのフリッツハンセンのものを使用していて、おしゃれでした。

お味は美味しいです。量は少な目かな。外のテラス席もあり、おこぼれを欲しい猫ちゃんたちが時々巡回していました(笑)

本島観光案内所内 電話:070-2301-5862
営業時間:11:30-16:30(土曜日は、11時にはオープンしていました)

gallery&cafe 吾亦紅(われもこう)

笠島地区の中心部にあります。カレーや週替わりメニューがあります。12時頃通りがかったら、もう「準備中」に変わっていて、ランチは売り切れになっていました。お店の中から、食べている人の「美味し~」と言っていたのが聞こえてきました。

営業:木〜日(祝日)11:30〜17:00
電話:090-7575-3827

honjima bakery

笠島地区の海沿いにある2016年オープンのベーカリーです。瀬戸内産の野菜や果物を使った焼き立てのパンやドリンクを海を見ながら食べることができます。13:15頃にパンを買いに行ったのですが、もう売り切れでクローズになっていました。同じ時期にオープンした男木島の別のベーカリーカフェが超絶美味しかったので、こちらもとっても楽しみにしていたのですが、買えずに残念です。

営業:11:00-15:00(売れ切り次第終了) 土日のみ。

最後に

本島はアートと、猫と、古い町並みが美しい島でした。今回、瀬戸内国際芸術祭開催のほとんどの島を巡りましたが、本島が一番猫がユニークな場所に次々と現れて、面白&可愛かったです。

レンタサイクルで潮風を感じて、回るのも気持ちよく、楽しかったです。

ランチ処も充実していますので、瀬戸内国際芸術祭期間外でも楽しめそうです。是非行ってみたくださいね。