瀬戸内国際芸術祭-『伊吹島』の秋祭りとアート。行き方、回り方、注意点など解説

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3年に一度開催の瀬戸内国際芸術祭の会場の1つである、香川県の西の方にある、観音寺市の離島、伊吹島のアート巡り(秋会期のみ開催)に行ってきました。

伊吹島では、ちょうど秋祭りをしていて、瀬戸芸のアートと共に、見ごたえのあるお祭りも堪能してきました。そこでは居合わせた島の方が話しかけてくださり、島のことをたくさん聞くことができ、人懐っこい島民の方が多くてうれしかったです。

今回から参加したアーティストの方にも偶然お会いできて、アートについてお話を伺うこともできました。

伊吹島は、ハート型をした日本でひとつのイリコ漁で有名な島です。香川県のうどんのダシに使われているのがイリコです。「伊吹いりこ」のブランドで全国に出荷されており、原料となるカタクチイワシ漁の最盛期は6月~9月のため、瀬戸芸は秋会期のみ開催となっております。

獲れたてのイリコを島内で販売しているので、是非お土産に購入してみてください。

また、伊吹島は瀬戸芸会場である各島の中でも、島民や観音寺市の方が一番大歓迎してくれるところです。普段はおそらく、ほとんど観光客がいないと思いますが、瀬戸芸期間中は、とにかく、大歓迎してくれます。帰りの島から出る船への、島民の方の全力でのお見送りには感激しました。場所は高松から一番遠いけど、一番オススメなのが伊吹島です。

※香川県の西部の島(粟島・高見島・伊吹島・本島)は、秋会期のみの開催となっています。

それでは伊吹島について、行き方、回り方、注意点など解説していきたいと思います。

伊吹島を巡る所要時間は?

アートと伊吹島の見どころを巡って、ランチを食べて3時間ぐらいです。

伊吹島は他の島とは離れているため、2島を同時に巡るのが難しいため、ゆったり見て回ります。

持っていく物、注意点は?

  1. アップダウンが激しく、特に「大きな椅子」を見に行く場合には、超急な坂道があるので、スニーカーで行く。(ヒールは危険)
  2. 現金しか使えないと思った方が良い。
  3. 飲料の自販機はいくつかあったので、飲み物は持参しなくてもOK.
  4. 島では早め(11時代がベター)にランチ処へ行く。(なくなったら、もうない)

伊吹島への行き方

観音寺市にある、観音寺港から船で25分で伊吹島の真浦港へ到着します。観音寺港9:30発の船に乗ると、瀬戸芸開始時間にちょうどよいので、その船に乗る前提で説明いたします。船乗り場までは、電車か車で行く方法があります。

船のタイムテーブルはコチラ

電車での行き方

高松駅より、観音寺行の各駅停車の普通電車に乗り、終点観音寺駅まで行きます。(約1時間に1本しかないので、乗り遅れ注意!)ホームは、改札入って一番右側のホームが多いです。

観音寺駅には、高松駅から19個目(所要約1時間半)に到着します。途中海岸寺駅から詫間駅までの間には、一部海岸ぎりぎりを走るところがあり、まるで海の上を走ってるように見えるので、是非車窓を見てみてください。(進行方向右側)

観音寺駅で電車を降りたら、ハイスタッフホール(まちなか交流駐車場)駐車場まで徒歩で約5分移動し、観音寺港までの無料シャトルバス(瀬戸芸専用)に乗ります。

車での行き方

高松から高速道路を利用し、所要1時間程です。高松方面からは、高速道路の「さぬき豊中IC」で降り、約10分程で瀬戸芸期間中の無料駐車場に到着します。

【土日祝日のみの駐車場】

駐車場は有明グラウンド(無料)です。ここから観音寺港への無料シャトルバスがでていますので、シャトルバスの時刻に合わせて、到着すると良いでしょう。

有明グラウンド駐車場↓

観音寺港での船乗り場

船のチケット購入は現金のみです。往復で買っておきましょう。(有人窓口は、大きいお札も使えました)

チケット購入カウンターでは、瀬戸芸の伊吹島パンフレットが置いてありますので、是非もらっておいてください。とても役に立ちます。

また、ホワイトボードに本日のイベントやランチの情報が手書きで書いてありますので、そちらをチェックすることもお忘れなく。(写真をとっておくと後で見返せます)

 

トイレは、船のチケット売り場の真裏の道を渡った、4~5階建てのビルの2階に待合室がありますので、そちらを利用できます。三豊自動車学校の看板が見印です。↓

中は大変レトロな雰囲気の待合室になっておりまして、昭和の懐かしい感じです。

きっと、冬は奥にある灯油ストーブがたかれるのでしょうね。畳敷きのスペースや、ソファーがとってもレトロな雰囲気です。奥にあるトイレは、洋式で綺麗でしたよ。

船はどちら側に座った方が良いのか?

ズバリ、前に向かって右側に座ってください。

観音寺港から出発するときに、「いってらっしゃい」の横断幕と旗でお見送りをしてくださいますので、それが見れるのは右側なのです。

船の乗船は出発時刻の25分前から始まります。3階建てになっており、ごろごろできるフリースペースも多めでした。階段を上ったところは、デッキになっており、椅子はほとんどないのですが、景色が堪能できます。

伊吹島内の移動手段は?

徒歩で十分回れます。逆に他の手段がないです。細い坂道が多いので、地元の方はスクーターで移動されていました。

島に到着すると、大漁旗で歓迎してくれます。手前はいりこ用の機械。

伊吹島のアートの回り方

伊吹島で船を降りたら、反時計回りに回ると良いです。斜め右方面の坂道を登っていきます。

 

しかし、いきなり、なかなかの坂です。

◆トイレの家/石井大五

旧小学校の校庭にある、おしゃれなトイレのアートです。実際に使えるので、島内にいる間、3回も利用させていただきました。太陽の光を効果的に利用した造りになっています。入る時間帯によって、光の入り方が違うので、毎回楽しめます。

個室の上には丸い穴が開いており、午後の時間に右側の個室に入ったら、明かりがハート型になっていました♡

◆伊吹島民族資料館(アートじゃないけど、オススメ)

資料館自体はとても興味深い展示になっています。伊吹島の昔の道具や写真が展示されており、なかなかここまで古い道具は見ることがないです。

また、昔の伊吹島では、島内での結婚をしており、連というものが出来ていて、独特の婚姻儀式だったそうです。民族資料館はかなりの高台にあり、海まで見下ろせて景色が良いです。

民俗資料館横に、年間1000㎞移動するという渡蝶である、アサギマダラが飛来する場所があります。温度が25度~20度で来るので、覗いてみてください。

◆伊吹の樹/栗林隆

インドネシア在住の栗林隆さんの作品です。無数の鏡を使っており、空や外側にいる人が映り、刻々と違う見え方になる、面白い作品でした。この作品は瀬戸芸が終わったら無料で見れるように残すそうです。それぐらい大作です。

アーティストの栗林さんによると、出来れば伊吹島に泊まって、朝日に照らされたときに見るのが一番綺麗だということです。

この作品は、伊吹島の出部屋の跡地に作られています。

伊吹島には、出産前後を女性だけで集団生活し、家事から解放され養生する風習があり、その場所を出部屋と呼んでいました。昔の伊吹島の人は、みんな出部屋で産まれたことから、産道をイメージしたそうです。

出部屋とは少し離れたところに、アーティストの栗林さんがオープンワークショップにいらっしゃった(2019年)ので、お話を伺いました。

(↓栗林さん)

アート作品には多様な思いが詰まっていて、アーティストの方の人間性も面白く、いろんな方と話してみたいな、と思いました。

大きな椅子(インスタ映えスポット)

瀬戸芸アートではないのですが、インスタ映え間違いなしのアートがあります。

海辺に3mぐらいの大きな椅子があります。人間と比べるとその大きさが分かりますよね。座れないけど、面白い。

行き方は、港から、島の西側沿いの太い県道を歩いて、15分ぐらいのところにあります。

坂道を10分ぐらい登った、左に青い目印が見えたら、

左折して坂を下ります。クリーンセンター(焼却施設)の煙突も目印になるかな。

クリーンセンターを超えたら、伊吹島一番の急な坂道を下ります。というか、本州でもこんな急な坂道は見たことがないぐらい。階段にした方が良いと思うけど、ぎりぎり坂道の状態でいる急激な坂を、恐々下ります。この坂道を見にいくだけでも、行く価値があるぐらいです。

ハートのベンチ

「大きな椅子」に行く県道を、さらに北上した県道沿い(左側)にあります。

島の形がハート型なので、それにちなんだのかな。

伊吹島でのおすすめランチ

1、うららの台所(瀬戸芸期間中のみ)

伊吹島弁当、うどん粉のまんじゅう、いりこのきんぴら等。

ちょうさ秋祭り(10月の土日)

毎年10月の土日開催。3つの大きな太鼓台(お神輿)が出て、うち1つが伊吹八幡神社の階段を上り、境内で奉納します。縦横に動き、時々掛け声とともに、全体を全員で持ち上げていて、なかなかの迫力でした。

太鼓台(神輿)の中には、大きな太鼓が縦に置いてあり、中学生ぐらいの男の子が2人乗って、太鼓を叩いて拍子をとっています。たまに全体を指揮している人から激が飛びます。

自分で見たのと、地元の祭りに参加していた方に聞いた情報を纏めます。

大体の秋祭りスケジュール

1日目
10:20頃 旧小学校校庭に3つ集合
12:30頃 伊吹八幡神社の階段を上り、太鼓台(神輿1つ)の迫力ある取り回しが行われる

2日目←メインの日
12:00 伊吹八幡神社を太鼓台(神輿)が出発して、12:30頃船に乗り、島を2周する
14:00頃 上陸
神社で太鼓台(神輿)を1つづつ迫力ある取り回しを奉納して、3つ終わるのが17:30ぐらい。2つまで見て、17:10の船最終便に乗るのが良い。

帰りの船は、地元の方からの全力でのお見送りがあります

帰りの船に乗ったら、桟橋側の2階デッキに立って乗りましょう。

まず桟橋では、横断幕と旗でのお見送りがあります。

ここで ”わー、ありがとー” と思ってたら、なんと、対岸でも地元の方が!!

しかも、船に平行して全力で「ありがとーう」と叫んで走ってきてくれます!お祭りでお話をしてくれたおじさんもいます!

船が本当に見えなくなるまで、ずーーーと旗を振ってくれています!こちとら号泣しそうでした。(/o\) 私も「ありがとうございましたー!」と今生の別れのように叫びました。

最後に

伊吹島の方はみんなフレンドリーで、すれ違ったたけで「お祭りを見てってくださいね~」と言ってくれたり、お祭りでは、法被を着たおじさんが話しかけてくれて、伊吹島や瀬戸芸のことをたくさん聞けました。

おじさんは他県の芸術祭にも行って、伊吹島にはどんなアートが良いか考えたんだと思います。すごくいろいろ知っていて、島のことを考えている知的な感じの方でした。

お話ができて嬉しかったし、たくさんのことを知れて良かったです。

自販機が多いし、ATMまでありました。他の同程度の大きさの島では、あまり見なかったなぁ。

伊吹島のことが忘れられないし、いつまでも、元気な島でいて欲しいと心から願っています。

伊吹島、ありがとーう!また行くねー!